中東情勢の緊迫化が続き、エネルギーの安定供給がかつてないほど重要になっています。今、日本が取るべき道は、原発や石炭火力を最大限に活用し、自給力を高めることです。
しかし、それは「安全を犠牲にする」ことではありません。自民党の小林鷹之政調会長が提唱する、「安全最優先」と「効率的な運用」を両立させるための規制見直しについて、その核心を解説します。
1. 「安全」は妥協しない。その上での「合理化」
大前提として、国際情勢が変わったからといって、原子力発電の安全性を後回しにすることは決してありません。
課題は、**「安全性を最優先しながら、いかに規制を効果的・合理的なものにアップデートできるか」**という点です。長年の知見や海外の最新動向を参考に、今のルールが本当に最適なのかを問い直す時期に来ています。
2. 見直すべき具体的な「2つのルール」
小林政調会長は、特に以下の2点について具体的な課題を挙げています。
定期検査のサイクル(13ヶ月の壁):
現在はすべての原発が「13ヶ月ごと」の検査を義務付けられています。しかし、法律上は「18ヶ月」や「24ヶ月」という選択肢も存在します。安全性をしっかり確認した上で、この運転サイクルを長期化できれば、発電所の稼働率は向上し、電力供給はより安定します。
「特重施設」と停止ルールのあり方:
テロ対策などのバックアップ施設(特重施設)は重要ですが、原子力規制委員長も「その有無が直ちに安全性に影響するわけではない」と述べています。それにもかかわらず、「工事が5年以内に終わらなければ即停止」という硬直したルールがあります。こうした運用のあり方も、実態に合わせて見直すべきだと指摘しています。
3. 情勢が悪化する前からの「戦略的準備」
この議論は、現在のイラン情勢が緊迫する前から、着々と進められてきました。
小林政調会長は、自民党「原子力規制に関する特別委員会」の細野豪志委員長とともに、日本のエネルギー安全保障を見据えた検討をすでにスタートさせています。「事が起きてから慌てるのではなく、先手を取って制度を整える」。これが今の自民党が進めている段取りです。
