最近、イランをめぐる情勢が一段と複雑になっています。ISW(戦争研究所)の最新レポートによると、イランは今、軍事的な「通信ダウン」と、法的な「海峡封鎖の準備」という、二つの大きな局面に立たされているようです。
私たちの生活にも関わる、このニュースのポイントを読み解いてみました。
1. 司令官の「不在」が招く、イラン軍の機能不全
今、イラン軍の現場では大きな混乱が起きている可能性があります。
指揮系統の分断: ニューヨーク・タイムズが報じた米欧の諜報機関の評価によると、主要なイラン司令官が標的にされ死亡したことで、大規模で連携した攻撃を仕掛ける「通信能力」や「指揮能力」が著しく低下しているとのこと。
「生存」が最優先に: 生き残った司令官たちも、次は自分が狙われるのではないかという恐怖から、本来の任務(攻撃の計画など)よりも、自分たちの身を守る「予防措置」に時間を割かざるを得ない状況です。これが、イスラエルへのミサイル攻撃回数が過去最低水準に落ち込んでいる一因かもしれません。
2. ホルムズ海峡を「法的に支配」する新たな動き
一方で、イラン議会では穏やかではない法案が可決されました。
「ホルムズ海峡管理計画」: 海峡内の国際水路に対して、イランの主権を主張する法案です。
狙いは「通行料」と「揺さぶり」: すでに一部の船舶に通行料を要求しているという話(テヘラン承認ルート)がありますが、これを法的に正当化しようとしています。戦後もずっと、世界の海運を邪魔し続け、西側諸国から譲歩を引き出すための「人質」にするつもりのようです。
3. 周辺組織(代理勢力)の暴走と挑発
イランの支援を受ける組織も、各地で不穏な動きを見せています。
イラクでの誘拐: 3月31日、米国のフリーランス記者シェリー・キットルソン氏がバグダッドで誘拐されました。実行犯はイラン支援の民兵組織とみられています。
レバノンでのドローン攻撃: ヒズボラがイスラエル軍の車両に対して、一人称視点(FPV)ドローンでの攻撃を繰り返しています。現代の「安価で効果的な兵器」が、戦場の姿を変えつつあります。
独り言のまとめ
一見、ミサイルの発射回数が減って「静かになった」ように見えるイランですが、その裏では**「軍の中枢が麻痺している焦り」と、「海峡という急所を法的に握ろうとする執念」**が渦巻いています。
司令官が消え、指揮が乱れている今の隙に、世界がいかにして海峡の安全を確保し、誘拐された人たちを救い出せるか。
高市首相が「重要物資の安定確保」に動いているのも、こうした「いつ何が起きてもおかしくない、足元の不安定さ」を鋭く察知しているからかもしれませんね。ととは、この「静かなる嵐」の行方を、しっかり注視していきたいと思います。
(あとがき)
「通信ができないほどの混乱」というのは、組織にとって致命的です。しかし、追い詰められたネズミが何を仕掛けてくるか分からない怖さもあります。
